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白描 源氏物語

【第四十九帖】宿木(やどりぎ)

ただ今も、はひ寄りて、「世の中におはしけるものを」と言ひ慰めまほし。

■現代語訳
薫の君は今すぐにでも浮舟の君にこっそり近づき、「あなたは生きていらっしゃったのですね」と呼びかけて、悲しみをまぎらせたくなりました。

■鑑賞
二条院にお移りになった中の君ですが、物思いは深まるばかりでした。匂宮が今をときめく夕霧右大臣の娘婿となり、正妻の座を失ったからです。右大臣家の姫君がお相手とあっては、かなうべくもありません。宇治の山里に帰りたいと望み始めた中の君に、大君の面影を求める薫の君は、恋情を訴え迫り続けます。帰邸した匂宮さまは、薫の君の残り香に気がつき、不審を抱くものの、かえって中の君への情を深めることになります。中の君は、薫の君の道ならぬ恋から逃れたい一心で、お姉さまに生き写しの異母妹がいることをお告げになります。それは亡き八の宮が、侍女の中将の君(ちゅうじょうのきみ)に生ませた浮舟の君(うきふねのきみ)でした。
この話に、薫の君はすっかり心を奪われます。
帝の思し召しに従い、女二の宮とご結婚あそばしたにもかかわらず、大君追善の宇治の御堂の造営に熱中するありさまです。四月、薫の君はこの工事の検分にお出かけになった際、長谷詣(はせもうで)での浮舟の君の一行と、偶然出会います。大君に生き写しのその女(ひと)を垣間見た薫の君は、
「あなたは、生きていらっしゃったのですね」
と、語りかけたいような気持ちでした。