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白描 源氏物語

【第四十三帖】紅梅(こうばい)

御前の花、心ばへありて見ゆめり。一枚折りてまゐれ。知る人ぞ知る。

■現代語訳
庭先の梅が、風情あるように見える。匂宮さまに一枝折って差し上げよ。 あの方ならそれでおわかりになる。(紅梅大納言)

■鑑賞

亡き柏木さまの弟ぎみ、紅梅(こうばい)の大納言(だいなごん)さまは、螢宮(ほたるのみや)さまに先立たれ、東の姫君を連れた真木柱(まきばしら)さまと、ご再婚なさっていました。 大納言さまの一の姫君は東宮(とうぐう)のお妃になり、二の姫君は匂宮さまに差し上げたいとお望みです。 大納言さまは、匂宮さまと親しい若君に、紅梅に託して、この意中を伝えるよう申しつけます。 しかし匂宮さまがご執心なのは、大納言の二の姫君ではなく、ひっそりとお邸に引きこもる東の姫君。
「かわいい子だ。さて、きみには別のお姉さまもいたね」
と、若君にひそかに恋文をお託しになるのでした。 真木柱さまは、このお申し出をもったいなく思いながらも、たいそうな色好みとのお噂に、とても結婚を許す気になれません。 しかし恐れ多いご身分の宮様のこと、時には姫君のかわりにお返事をさしあげたのでした。