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白描 源氏物語

【第四十二帖】匂兵部卿(におうひょうぶきょう)

例の、世人は、匂ふ兵部卿、薫る中条と聞きにくく言ひつづけて・・・

■現代語訳
例の通り世間の人は「匂う兵部卿、薫る中将」と騒がしく評判をお立てになるので・・・

■鑑賞

かの光源氏の大殿がお隠れになって、八年の歳月が過ぎました。 その後継者に当たるような方はご一族にも見あたらず、わずかに、匂宮(におうのみや)さまと薫(かおる)さまのお二人だけが、 その面影を受け継ぐかのようでございました。 薫さまは生まれながらに不思議な芳香を身に備え、匂宮さまも負けじと香をたきしめたため、 「匂う兵部卿、薫る中将」と並び称されます。 夕霧の右大臣さまには姫君が大勢おありで、匂宮さまか薫さまのどちらかに娶(めあわ)せたいとお考えです。 しかし、源氏の大殿の色好みを受け継いだ匂宮さまは、冷泉院の女一の宮さまにひそかに思いを募らせ、お仕着せの縁談には気が進まぬご様子です。 薫さまも、若くしてご出家したお母さまと、幼い頃に耳にしたうわさ話に、自らのご出生に疑惑をお抱きでした。 ご栄達も身に染まず、仏門の生活にあこがれ、こちらもまだお一人のままなのです。