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白描 源氏物語

【第二十四帖】胡蝶(こちょう)

春に日のうららにさして行(ゆ)く舟は棹(さお)のしづくも花ぞちりける

■現代語訳
「春の日がうららに射す中に掉さす舟は、その棹からしたたる雫までも花のようにきれいに散りますこと」

■鑑賞

三月も末、六条院は爛漫たる春を迎えて、源氏の殿は龍頭鷁首(りょうとうげきしゅ)の船を池に浮かべ、管弦の遊びを催されます。その翌日は、お里帰りした秋好中宮(あきこのむちゅうぐう)の季(き)の御読経(みどきょう)。 紫の上は、鳥・蝶の装束に着飾った女童(めわらべ)を使わします。 鳥には白銀(しろかね)の瓶(かめ)に桜の生け花を、蝶には黄金(こがね)の瓶に山吹の生け花を持たせて。
「秋を好むあなた様にはこの花園の胡蝶もお気に召さぬものとご覧になっているのでしょうか」
「胡蝶に誘われるままに、お訪ねしたい気持ちでした」
螢宮(ほたるのみや)(源氏の弟)、髭黒大将(ひげくろのたいしょう)、柏木(内大臣の嫡男)など、玉鬘へ思いをよせる君達が、六条院に大勢参り集います。 源氏の殿は親風を吹かして、玉鬘宛の恋文にすべてお目を通しつつ、ご返書の指示をお与えになるかと思えば、
「それにしても、あの夕顔と別人とは思われぬ」と、お手をとり、慕情を訴えます。
玉鬘はどうしたらいいかわからず、苦悩するばかりです。