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白描 源氏物語

【第十七帖】絵合(えあわせ)

須磨の巻、出で来たるに、中納言の御心、騒ぎにけり。

■現代語訳
源氏の殿が描いた「須磨の巻」が出てくると、中納言(頭の中将)のお気持ちは平静ではいられないのでした。

■鑑賞

六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)亡き後、源氏の殿が養女に迎えた斎宮の姫君は、 後宮にあがられ、今は斎宮女御(さいぐうのにょうご)とおっしゃいます。 帝より九歳お年上のため、最初はおなじみになれなかったのですが、絵を好まれた帝は、絵の上手の斎宮女御に、次第に心移していかれます。 このことに慌てたのは、弘徽殿女御(こきでんのにょうご)の父君の権中納言(ごんのちゅうなごん)。頭の中将とおっしゃったお若い頃より、源氏の殿とは何かと因縁がおありのお方です。 弘徽殿女御方は今物語、斎宮女御方は昔物語と、双方、絵の競い合いとなり、帝の御前で絵合(えあわせ)が催されることになります。 いずれ劣らぬ名品揃いでしたが、最後に出された、源氏の殿が描いた須磨時代の絵日記が勝敗を決します。冷泉帝の後宮を制して、源氏一門はまさに栄耀の極み。しかし源氏の殿は世をはかなみ、そのお心には、出家の願いも兆し始めているのでした。