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源氏物語【16】平安朝の文学〈後〉

【16】平安朝の文学〈後〉


源氏のあとさき〈後〉


◆日記文学

平安時代に確立された文学形式のひとつに
日記文学があります。
まず紀貫之の『土佐日記』が重要作として挙げられますが、
『源氏物語』とのかかわりが深い作品は『蜻蛉(かげろう)日記』です。



◎《蜻蛉日記》3巻 右大将藤原道綱母・954年~974年


『源氏物語』の人間描写、心理表現に影響を与えたとされる作品。
藤原道綱母(ふじわらのみちつなのはは)は
藤原兼家(かねいえ)の妻(第二夫人)で、
書かれているのは20歳から40歳まで21年間の結婚生活が中心です。

兼家からの求婚、結婚、道綱の誕生、夫の浮気発覚、
さらに地方へ赴任する父との別れ、母との死別、
夫との不仲の解決、新たな浮気発覚と山寺籠りなど
その半生に起こったさまざまなできごとが綴られています。


作者は本朝三美人のひとりといわれたほどの美女。
夫は順調に出世していく派手で色好みな男。

貴族ですから華やかで晴れがましい場面もありますが、
妻としての悩みや世をはかなく思う色合いが強く、
散りばめられた数々の和歌とともに
王朝女性の心の奥底まで伝わってくるようです。


作者が序文に書いたように、
上流貴族の妻の生活がどんなものかをうかがい知るには
恰好の日記といえるでしょう。



◆歌物語


平安前期には歌物語が流行しました。
和歌を中心に構成された短篇物語集で
『伊勢物語』や『大和物語』が代表的な作品です。



◎《伊勢物語》1巻 作者不詳・10世紀初頭成立?


現存する最古の歌物語。
在原業平とおぼしき好色男の一代記という体裁を採り、
200首を超す和歌を主軸に物語が展開されていきます。

業平は平城(へいぜい)天皇の孫、阿保(あぼ)親王の息子。
臣籍に降り、色好みな貴公子としてさまざまな恋愛遍歴をかさね、
都での暮らしに飽いて東国へ下っていきます。

高貴な出生や臣下となったこと、好色とみやびなどが
光源氏という主人公のイメージにかさなることから、
紫式部は業平をモデルにしたのではと考えられています。

源氏の須磨退居も業平の東下り(あずまくだり)を
参考にしているといわれ、
影響の大きさがしのばれます。




今月の☆光る☆雑学


【更級(さらしな)日記】

作者は菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)といい、
菅原道真の子孫にあたる女性です。

作者は役人の娘として東国に生まれ、
姉や継母から『源氏物語』の語り聞かせをしてもらい、
上京して華やかな都を見たい、夕顔や浮き舟のようになりたいと
夢をふくらませます。

やがて13歳の年に憧れの上京を果たしますが、
姉や乳母との死別など不幸が重なり、宮廷に出仕したものの
宮仕えになじめず、引きこもりがちになってしまいます。

『源氏』の世界は夢のまた夢。
作者は物詣(ものもうで)を繰り返すようになり、
老いて病気がちとなり、夫にも先立たれて孤独を深めていきます。


『源氏』に夢中になる少女時代から
阿弥陀仏の来迎(らいごう)を夢に見る晩年まで、
わが身の移り変わりを簡略な文体で綴っています。