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白描 源氏物語

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【第四帖】夕顔(ゆうがお)

【第四帖】夕顔(ゆうがお) 

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白き扇の、いとうこがしたるを、 「これを置きて、参らせよ。 枝も情なげなめる花を」  
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ■□■ 現代語訳 ■□■  
香を焚きしめた白い扇を取り出すと、 「これにのせて差し上げてくださいな。 折枝にするには、なよなよした花ですから」と言いました。 (夕顔の家の女童)  
■□■ 鑑賞 ■□■
源氏の君が六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)と 逢瀬を重ねていた頃です。 御所からの帰り、病にかかった乳母を、五条の家に見舞いました。 その家の隣に、垣根に夕顔の花の咲いた家があります。 花を取ろうとすると、女童(めのわらわ)が出てきて、 白扇に書かれた歌を贈られます。 この夕顔の君こそは、頭中将(とうのちゅうじょう)の許を去った 「常夏の女(とこなつのひと)」だったのですが、 まだ源氏の君の知るところではありません。 内気で頼りなげな、おっとりとした夕顔の君に、 源氏の君はすっかり魅入られていきます。 しかしある夜、二人きりになるために出かけた廃院で、 物の怪が現れて、夕顔の君を取り殺してしまいました。 源氏の君は夕顔の忘れ形見の撫子(なでしこ)の 姫君(玉鬘(たまかずら))を引き取ろうとしますが、 その消息は杳(よう)として知ることはできませんでした。