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白描 源氏物語

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【第三帖】空蝉(うつせみ)

【第三帖】空蝉(うつせみ) 

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昼より、西の御方の、
わたらせ給ひて、
碁打たせ給ふ。
 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ■□■ 現代語訳 ■□■  
お昼から、西の御方さま(軒端荻)がお見えで、 碁をお打ちになってらっしゃいます。
[碁を打つ軒端荻(左)と空蝉(右)]
 
■□■ 鑑賞 ■□■
空蝉が忘れられない源氏の君は、 継娘の軒端荻と碁に興じるその姿を垣間見ます。 若い軒端荻の官能的な美しさに比べ どちらかといえば見栄えのしない空蝉に、 しかし、源氏の君はつつましく品のあるたしなみ深さを 見出したのです。夜のふけるのを待ち、源氏の君はふたりの
寝所に忍び込むのですが、気配に気づいた空蝉は
薄衣(うすぎぬ)を残して、そっと寝所を離れます。 寝所に一人残されたのは軒端荻。 源氏の君が人違いに気づいた時はすでに遅く、 それと悟られぬように取りつくろい、 契りを結んでしまうのでした。 源氏の君は空蝉が残した小袿(こうちぎ)をそっと持ち帰ります。 かたくなに拒み続ける空蝉に、それでも源氏の君の想いは 深くつのるのでした。