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白描 源氏物語

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【第十八帖】松風(まつかぜ)

【第十八帖】松風(まつかぜ) 

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身をかへて ひとり帰(かへ)れる 山里に 聞きしに似たる 松風ぞ吹く  
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ■□■ 現代語訳 ■□■  
<逢坂の関>「尼姿になり、お父様と別れて帰ってきたこの山里にも、 明石の浦と同じ松風が吹くのね」(明石の尼君)  
■□■ 鑑賞 ■□■
女君たちの別邸・二条の東院が落成して、 源氏の殿は明石の君と姫さまをお迎えになろうとします。 しかし明石の君は、身分の違いから入京をためらい、 母の尼君が伝領した嵯峨大堰(さがおおい)の山荘にお住まいになります。 紫の上に気兼ねする源氏の殿はすぐにはお訪ね下さらず、 故郷の風景に似通う大堰川の松風に、明石の君は秋の愁いを深めます。 嵯峨野の御堂のご用事にかこつけて、ようやく源氏の殿は大堰の山荘を訪ね、 姫さまとの初対面を果たされました。 おんとし三つの姫さまは、たいそうかわいらしく成長なさっています。 「どうしたものか、母の身分が低いままでは、 この姫も日陰者で終わってしまう・・」 帰邸した源氏の殿は、紫の上に、 姫君を二条院に引き取り、養女として育ててみないかとご相談なさいます。 源氏の殿の虫のよいご提案に、多少の不満やしっとをのぞかせながらも、 元より子供好きな紫の上は、かわいいさかりであろう姫君を養育したいと お答えになるのでした。